確定申告で提出する書類
この記事の執筆現在、2020年2月13日。翌週月曜日から始まる確定申告に備えての直前特集ということで、あらためて確定申告で提出する書類を再確認しましょう。
※2020年3月13日追記:コロナウィルスの影響で、2020年の申告期限は4月16日までに延長されました。
確定申告の時期
確定申告は原則、2月16日~3月15日です。ただし、土日が絡む場合は次の月曜に後ろ倒しになります。従って、2019年度分の確定申告時期は、2020年2月17日(月)~2020年3月16日(月)です。所得税の納付期限も、この3月16日が期限となります。消費税の納付期限だけは3月31日まで猶予があります。
そして、去年までは白色申告だったけど今年からは青色申告にしたい場合、青色申告承認申請書の提出期限も同じく3月16日になります。確定申告と合わせて、これも提出してしまいましょう。青色申告と白色申告の違いの記事もご覧ください。
※還付のみの申告の場合は、1月1日から申告の受付が行われています。この記事の執筆現在(2月13日)、既に申告を終わらせている方もいらっしゃるかもしれません。
提出する書類と保存する書類
事業所得を青色申告する場合
税務署に行って書面で申告する場合 | e-Taxで申告する場合 | |
確定申告書B(2枚) | 提出 | 提出 |
決算書(4枚)
損益計算書
貸借対照表
|
提出 | 提出 |
控除証明書
国民年金控除証明
生命保険料控除証明
など(※1)
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提出 | 保管義務のみ |
帳簿
仕訳帳
総勘定元帳
現金出納帳
預金出納帳
経費帳
売掛帳
買掛帳
固定資産台帳
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保管義務のみ | 保管義務のみ |
証憑書類
レシート
出金伝票
|
保管義務のみ | 保管義務のみ |
(※1)e-Taxで確定申告をする場合、ほとんど全ての控除証明書は、提出する必要がありません。
平成20年1月4日以後に、平成19年分以後の所得税の確定申告書の提出をe-Taxを利用して行う場合、次に掲げる第三者作成書類については、その記載内容を入力して送信することにより、これらの書類の税務署への提出又は提示を省略することができます。
なお、入力内容を確認するため、必要があるときは、原則として法定申告期限から5年間、税務署等からこれらの書類の提示又は提出を求められることがあります。この求めに応じなかった場合は、これらの書類については、確定申告書に添付又は提示がなかったものとして取り扱われます。(以下、リンク先をご覧ください)
国税庁: e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「生命保険料控除の証明書」などの第三者作成書類の添付省略の制度について教えてください。
また、国民健康保険の支払については控除証明書がありませんので、添付や保管する必要はありません。
事業所得を白色申告する場合
税務署に行って書面で申告する場合 | e-Taxで申告する場合 | |
確定申告書B(2枚) | 提出 | 提出 |
決算書(2枚)
収支内訳書
|
提出 | 提出 |
控除証明書
国民年金控除証明
生命保険料控除証明
など(※1)
|
提出 | 保管義務のみ |
帳簿
オレオレ流の入出金表
|
保管義務のみ | 保管義務のみ |
証憑書類
レシート
出金伝票
|
保管義務のみ | 保管義務のみ |
提出内容は青色申告とほとんど変わりありません。決算書の様式と枚数が少し違いますが、基本的には青色申告の簡易バージョンです。
帳簿については、正式な複式帳簿で記帳する必要はありませんが、弥生の青色申告を使って記帳をしていれば問題ありません。白色申告をするために弥生を使っている場合は、現金出納帳と預金出納帳をガン無視して仕訳だけしていれば、白色申告に必要なだけの帳簿は揃います。
給与所得+雑所得を確定申告する場合
税務署に行って書面で申告する場合 | e-Taxで申告する場合 | |
確定申告書A(2枚) | 提出 | 提出 |
決算書(なし) | - | - |
源泉徴収票(※1) | 保管義務のみ | 保管義務のみ |
帳簿(なし) | - | - |
証憑書類
レシート
出金伝票
|
保管義務のみ | 保管義務のみ |
会社勤め+副業をしている人に多いのがこのパターン。確定申告書Aをさらさらっと書いて提出するだけです。雑所得(副業)のための経費を差し引いた場合は、それを証明するレシートなどはしっかり残しておきましょう。
(※1)2019年4月1日から、源泉徴収票の提出義務がなくなりました。
このパターンの場合は基本的に、源泉徴収票からの数字の転記がポイントとなります。転記の方法については、給与所得+雑所得の確定申告のしくみの記事、および国税庁Web確定申告書等作成コーナー副業収入編の記事をご覧ください。
作成・保管義務のある書類
税務署に提出する書類はせいぜい2枚~6枚です。1年間の売上や仕入などを全部合計した数字を、何の証明も無しにさらっと書いて提出するだけです。税務署に提出するとき、最低限の記載項目(住所とか氏名とか)は確認されれますが、それ以外の細かい数字については確認されません。
だからと言って、適当に数字書いたら確定申告が通ると思ったら大間違い。申告書に怪しい点があったり、売上が一定以上(税務署のさじ加減ですが、2000万超?5000万超?)あったり、たまたま税務署職員の新人教育OJTのために選ばれたりすると、2年後とか3年後とかのタイムラグがあった後に、税務署から調査を食らいます。
そしてそこで、保管義務のあるはずの書類が無かったり、提出した書類の内容と著しく違ったり、帳簿の内容が嘘にまみれていたりすると、お縄頂戴となるわけです。
なので、作成・保管義務のある書類、特に帳票については、たとえ提出義務が無いといっても、必ず正確に作成するようにしましょう。事業者たるもの、自分を律することが大切です。
申告時期を守ろう
今年の確定申告の最終日は2020年3月16日(月)です。多分、駆け込みの申告者が税務署に溢れかえっていると思います。そんな人の渦に巻き込まれることが無いよう、早めに確定申告を済ませましょう。
ところで、これはちょっと聞いた噂なんですが、税務署には夜間ポストというのがあるらしく、最悪3月17日の早朝6時くらいまでにそのポストに申告書をブチ込めば間に合うらしいです。まぁ、そんな事態にならないよう、ちゃんと申告時期は守りましょう。
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