広島風お好み焼き

いわゆる関西風(っていうか「広島以外」風)と比べて、広島風お好み焼きはいろいろと変わってる。別にマズくはないし、いやむしろ結構おいしいですよ。

お好み焼き

関西風は全ての具や生地がごっちゃまぜになってるのに対して、広島風は上の図のように「層」を成しています。単純に「表を焼いて、ひっくり返して裏を焼いて」という作り方では作れないため、店に行っても自分で焼くようなことはありません。全部店の人がやってくれます。

一つ特徴的なのは、この「そば層」。関西風では麺が無いのがデフォルトで、「モダン焼」を注文すれば麺が生地とごっちゃまぜになったやつが出てきます。

一方の広島風では、麺アリがデフォルトです。そばとうどんから選べます。モダン焼と違って「層」を形成しているので、生地とは完全に分離しています。僕は結構、これが好きだったりします。ちなみに、麺無しを注文したいときは「やさい」と言えばOKです。「そばにしますか、うどんにしますか?」と聞かれたら、「やさい」。覚えておきましょう。 いや、どうなんだろう、店によって言い方が違うかも?

 

さて。

実は、お好み焼きのブツそのものは、それほど大きな違いではありません。もっと根本的に違うことがあるのです。

見取り図

左上の図を見ていただきたい。とある関西風お好み焼き屋の見取り図です。緑の丸印は椅子だと思ってください。各テーブルに鉄板があり、一応カウンターもあったりします。

一方の右上が、広島風お好み焼き屋の見取り図。なんと! テーブル席に鉄板が無いのですッ! テーブル席の人は皿に移されたお好み焼きを食う…のではありません。このテーブル席は「待合席」の意味しか持たず、お好み焼きが焼きあがったらみんな鉄板の前に移動するのです!

カウンターが全て。テーブルで食うなどもってのほか。このスタイルを知らずに広島風お好み焼き屋に迷い込んでしまったら、100%とまどうことでしょう。「できましたよ」と言われて席でずーっと待ってると、「できましたよ!?(はやくこっち来いよ)」って怒られる。えっ、何? どうしたらいいの?

このようなスタイルのため、自然と店のおばちゃんと会話する機会が多くなります。しかし、話題選びは慎重に。カープとサンフレッチェの話題を必ずしなければいけません。「阪神」とか「巨人」とか口走った日には、五体満足では生きて帰れないでしょう。

 

そんな感じなので、味は結構好きなんですが、恐ろしくて一人では店に入れません。昔行ってた会社のまわりに、昼食に最適な店が15軒くらいあったんですが、一度も行ったことがありません。歩いて行ける距離に15軒ですよ。その会社のまわりが特別なのではなく、広島は基本的にどこもこんな感じです。この密集率もまた、関西風とは決定的に違う点ですね。

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雑記

Posted by 4研DDT