30代が陥る界隈の罠
28歳、29歳と歳を重ね、いよいよ近づく「30歳」という中年への入り口。「若者」であった自分との、永遠の決別…。
30歳を超えたときの僕
30歳になると、もう「若者」と名乗ることはできません。その恐怖が、誰の身にも訪れます。
僕が30歳になったとき、まだ大丈夫な気がしていました。何がどう大丈夫なのかよくわからないけど、もしかしたら29歳に戻れるんじゃね? まだ間に合うんじゃね? という意味不明で楽観的な気持ちがありました。
でも31歳になったとき、若返りイベントなんか発生しないという現実を見せ付けられました。あぁ、僕はもう「若者」には戻れないんだ、と。いや、当たり前なんだけどねw
30代の生活環境
これはほんとに人それぞれなんですが、30代になると大体、会社の中でも5年選手・10年選手の中堅になってきます。
ある程度は成長した。ある程度の責任のある立場を任された。高給とは言えないけど、生活には困らないほどの給料ももらっている。でも、自分は一体この先何年、この生活を続けなければいけないんだろうか?
会社や給料に不満のある人・無い人、それぞれだと思います。でも、30代になって誰もが共通して感じる気持ちとして、「これはいつまで続くんだろうか」という気持ちがあるのではないかと思います。
昔は、6・3・3・4年の区切りで生活環境が変わっていき、放っておいても新しい環境が訪れました。でも、社会人になってからは、昇進や異動や転職などのちょっとした環境の変化はあるにせよ、「社会人」という生き方は永遠に続きます。永遠…? これはいかん、自分から「変化」を探し続けるようにならなければ。
僕の場合
別に給料に不満があったわけでもないし、副業をしようと思ったわけでもないですが、とりあえずポイントサイト的なものをやってみました。金がどうとかいうより、ただの暇つぶしですね。なんだかよくわからない鳥を撃つクソゲーを毎日やってると1日1ポイントとかもらえるし、提携サイトに会員登録したら100ポイントとかもらえるし。
そこでいくつもいくつも、どうでもいいサイトに会員登録しました。捨てメアドに山のように広告メールが届きます。どうせ見ないけどね。
あとは、オンラインゲームのアカウントもたくさん作りました。そのほとんどは5分でヤメましたが、1つ面白いゲームがあって、そのあとまさか5年以上にわたって続けることになるとは思いませんでした。僕がぷよ界から失踪した原因はコレです。うひひw
そして、ポイント単価が高いのが、FXの口座開設。FXとか株とかの相場を読む知識なんてゼロだけど、うまくいけば儲かるんじゃね? と思って1年ほど続けました。
50万負けました。
昔はパチスロで稼いだこともあるし、運と感情を徹底的に排除して期待値だけを信じるギャンブルの真髄を会得したはずだった僕ですが、いやぁ、ギャンブルってのは魔物ですね。パチスロで培った技が通用しなかったのではなく、まだ技が使えるほどの為替の知識が無い状態なのに金を突っ込んでしまったのが敗因です。負けることがわかっていたのに続けてしまったという愚かさ。人間というのは弱い生き物であると、思い知らされました。
ポイントサイトからFXへの一連の僕の行動は、別に副業を真面目に考えてたからってわけではなく、新しいヒマつぶしをしようという気持ちからきたものでした。ちょうど会社での仕事で精神が疲弊してた頃で、なんでもいいから変化を求めてたんでしょうね。ついで小遣い稼ぎになればラッキー、くらいの気持ちで。
真面目に取り組んでなかったのは僕が悪いんだから、50万スッたことは別に気にしてません。誰かに騙されたわけでもないし、詐欺的な界隈からマインドコントロールされたわけでもありません。
しかしここで注意を喚起しておきたいのは、30代の「新しい遊び」というのは、学生の頃と違って、大きな金が動く可能性があるということ。そしてそれは、小遣い稼ぎや副業といった不労所得活動と容易に結びついてしまうということ。
大きな金を動かすことができる経済力を持っているのが30代。所得のバランスを自分で考えて作っていかないといけないのが30代。そして、この先の人生に不安を感じ始めるのもまた、30代。
そこに忍び寄る界隈の悪魔の囁き
若者から中年へと老化の最初の1歩を踏み出したそんな30代にとって、「副業で稼げます」「稼ぐためには情報に投資しよう」「会社を辞めてフリーランスプログラマーになろう」という甘言は、果たしてどのように聞こえるでしょうか。
そう。コロっとイッてしまいやすいのです。
副業で稼ぐことや、情報に投資することや、フリーランスになることなどは、別に悪いことではありません。でも、それらを勧める人の中には、質の悪いモノを売りつける輩も少なからず含まれているということに気をつけなければいけません。
「新しいことに挑戦するのは良いことだ」と彼らは言ってきます。その言葉自体は間違ってはいません。しかし、あなたの頭の中ではこういう図式になっていませんか?
今の仕事を辞めたいなぁ
↓
新しいことに挑戦するのは良いことだ
↓
新しいことに挑戦するには、今の仕事を辞めなければいけない
↓
今の仕事を辞めることは良いことだ
これでは単に、今の仕事から逃げ出すことを正当化しているだけです。誰しも仕事はしんどいもの。できれば辞めてしまいたい。でも、収入を得るためには働かなくてはいけない…。みんなその葛藤の中で生きています。でも、その葛藤に終止符を打つ「正当化」を耳元で囁かれたら?
生き方に悩み始める30代に対する悪魔の囁き。それがどれほどの効果をもたらすか、彼らは知っているのです。「界隈」の一挙手一投足は全て、あなたを陥れるために計算され尽くした罠です。
戻れる失敗と戻れない失敗
僕の場合は、たかだかメールボックスがパンクしたことと、50万スッたことと、1日16時間もオンラインゲームにハマって5年間失踪したことくらいです。別にどうってことはない。リアルの繋がりを持つ友人がたくさん居たし、会社の中や会社を通じて知り合った取引先の人とも親密に交流させて頂いていた。だから、価値観が凝り固まるようなことはなく、笑い話で片付けられるような失敗だけで済みました。
でも、金銭も損得勘定も抜きでリアルで話せる知り合いが居ないと危険です。オンラインサロンにしか居場所が無いような状態だと、広い価値観に触れることができません。
かつてX JAPANのToshlが洗脳されたのも、彼が32歳頃のことだったようです。洗脳は12年続き、総額で15億円以上もの金が奪われてしまいました。
もう戻れないほどに搾取されてしまう前に、一度後ろを振り返ってみませんか。金もフォロワー数も必要の無い世界にこそ、あなたが置き忘れてきた大切なものが、今でもそこに在り続けるのかもしれません。
僕は、誰彼かまわずブログを書いてるブロガーを十把一絡げに「界隈」とカテゴライズするつもりはありません。本当に有益で、本当に人のためを思って情報を発信し、その結果として多くの所得を得ている方が実際にいらっしゃることも理解しているつもりです。
でも、そのような素晴らしい方々のすぐ隣に多くの悪魔が潜んでいることを、決して忘れてはいけないと思います。
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