現場で働く人への感謝

僕はフリーランスでプログラマーです。基本的に在宅ワークです。コロナの影響で出勤や業務に多大な影響が出ている中、僕はほとんど不利益無く通常通りに仕事を行うことができています。

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IT化とリモートワーク

時はIT時代。コロナの影響があってもなくても、リモートで可能な業務はリモートでこなす、という風潮が高まってきています。

通勤時間は最大の時間の無駄遣い。直接会って打ち合わせをするなんて時間の無駄。カメラとネットがあればわざわざ現場に行く必要が無い。AIでできることはAIにやらせればいい。もっともっとドローンを採用して、人が動かなくてもいいようにすればいい。

確かにその通りで、高度に発達したITを駆使して人件費を削減できる部分があれば、どんどん採り入れていくべきです。

現場作業は無くならない

その一方で、何もかもリモートで業務ができるようになるわけではありません。現場作業は決して無くなることはありません。

僕はフリーランスでプログラマーですが、一般にイメージされる「フリーランス」像とはだいぶ違う「toB個人事業主」で、一般にイメージされる「プログラマー(Web系)」像とはだいぶ違う「工業系プログラマー」です。

なので、いわゆる「現場」に行くこともたまにあります。製鉄所、発電所、精密機器工場、浄水場、製紙工場、などなど。僕自身がそれらの業務を直接行うことは無いですが、それらの現場で働く人たちをたくさん見てきました。

IT化が可能なところはIT化されていますが、彼らの業務は今でも大半が、現場作業です。人間の手による人間しかできない作業のおかげで、どれだけ我々の衣食住が守られてきているかというのを、僕はたくさん目の当たりにしてきました。

リモートワークな職種の驕り

いわゆるフリーランスやプログラマーといった業務形態・職種というのは、もともとリモートワークが可能な働き方です。そして、そのようなIT人材が不足し、「高収入」だと叫ばれる昨今、リモートワークを最大限に生かす働き方こそが「デキる人」とみなされる傾向があります。一部には。

しかし、その考え方をこじらせてしまうと、「なんでもかんでもAIにやらせればいい」「現場で働くことしかできない人はダメな人だ」「出勤しなければ業務ができないような会社は辞めろ」という、過激な考え方になってしまう危険性があります。そんな人は居ないと思いたいのですが…。

我々が安心してリモートワークが可能なのも、それを支えるインフラがあるからこそです。有線であれ無線であれ、どこかには物理的な基地局があり、物理的なサーバーがあり、人間の手によってメンテナンスされている部分が必ずあります。

どれだけネット通販が発達しても、我々の家の前まで食料品や生活必需品を届けてくれるのは、黒い猫だったり青と白の縞模様だったりであり、そのトラックを運転するドライバーです。

また、先日youtubeの動画が大量に削除されたという騒ぎがあり、youtubeからこのような発表がありました。

要約するとこんな感じです。

コロナウイルスへの対応が進むにつれて、私たちは、従業員、私たちの拡張された労働力、および彼らが住んでいるコミュニティの幸福を優先するために必要な措置をとっています。
(中略)
私たちは一時的にテクノロジーに依存するようになり、通常はレビュアーによって行われる作業の一部を支援します。これは、自動化されたシステムが人間による確認なしに一部のコンテンツの削除を開始することを意味します。そのため、職場の保護を実施しながら、違反コンテンツを削除してエコシステムを保護するために迅速に行動し続けることができます。
これを行うと、ポリシーに違反していない可能性のある一部の動画を含め、動画の削除が増える可能性があります。

Youtube Creator Blog

youtubeというのは、動画を見る側にとっても作る側にとっても、まさに「リモートワーク」の象徴。そのyoutubeが、「人間の健康を最優先するので、人間の業務を減らします。その結果、youtubeがちょっとおかしな挙動になっても許してね」と言ってるわけです。

リモートワークが可能な仕事の仕方を採り入れることは素晴らしいことですが、それを「自分は優れた人間」であると驕るようになってはいけません。

現場で働く人への感謝

世の中にはいろんな仕事があり、リモートワークが100%可能な仕事もあれば、現場で人間が作業をしなければならない仕事もあります。そこに、優劣はありません。

コロナの影響がますます増大している今、自分の健康を賭けて現場で仕事をされている方には頭が下がります。最悪の状況に陥ったとき、我々は「ネットを流れるデータ」などではおなかを満たすことはできないのです。我々の手元や近所の食料品店に具体的な食糧を届けてくれている人が居ることを、決して忘れてはいけません。

あなたがスタバでMacを開いて仕事をしているとき、勘違いをした優越感で驕り高ぶるのか、どこかで我々の生活を支えている現場作業員への感謝を忘れないでいるのか。どっちの人間になりたいですか?

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雑記

Posted by 4研DDT