税務署から確定申告書の訂正を指摘された話
現在2月17日。3週間ほど前にe-Taxで確定申告を終えたのですが、税務署から電話で連絡がありました。「先日電子申告された件についてですが…」
む、なんだ、何か間違えたのか? マルサが来るのか? 手が後ろに回るのか? た、助けてぇぇ~!
消費税確定申告書の誤り
結論から言えば、提出済の消費税確定申告書の中で、中間納付税額を記入するところを間違えていました。
消費税に関して、昨年中に100,000円の中間納付をしていたので、それを左図のように(10)の中間納付税額に記入していました。ですが、正しくは右図のように国税7.8%と地方税2.2%で按分して、(10)に78,000円、(21)に22,000円と記入しなくてはいけません。また、それに伴って(11)(12)(22)(23)の数字も計算し直しになります。
記入箇所を間違えただけなので最終的な消費税額は変わらないのですが、申告書としては完全に誤りです。
税務署とのやりとり
先日電子申告で消費税の確定申告をされたと思うのですが、その中で中間納付の額を国税と地方税で按分しなければならないのですが、そこに誤りがありまして。
あ、はい(多分アレだな…)。少しお待ちください、紙の申告書の控えもありますので、それを見ながら確認します。(パソコンのフォルダからPDFを探して開いて)はい、えーっと、申告書に(1)とか(2)とかの項目番号があると思うのですが、それでおっしゃって頂けると助かります。
ありがとうございます。えー、(10)の中間納付税額が100,000円になっていると思うのですが、この(10)のところは国税になっておりまして、地方税の分は(21)のところに記入する必要があるのですが。
7.8%と2.2%ってやつですよね、すいません、うっかりしてました。計算して修正します。
それですそれです。一応それぞれの額がいくらになるか申し上げます。(10)のところが78,000円、(21)のところが22,000円になります。それで上書きして送信して頂ければ大丈夫です。
ご丁寧にありがとうございます。じゃぁそれですぐに修正して、再度送信します。お手数をおかけして申し訳ありません。失礼いたします。
というわけで、いろいろと丁寧に誤りを指摘してもらって、すぐにパパッと修正して再送信しました。申告期限内の修正なので、いわゆる修正申告のような面倒なことにもなりませんでした。
電話でのやりとりのポイント
確定申告書には担当税理士の名前を書く欄があるのですが、僕は自分で申告をしているので、税理士欄は空白です。僕に電話をしてきた税務署の職員さんもそのことは把握済だと思うので、つまり職員さんはシロウトの人間に対して「ここが間違ってる」と電話で説明しないといけないわけです。
職員さん側の立場に立てば、これはなかなか高難度のミッションです。申告書には金額を書く欄が何十個もあり、似たような項目名がたくさんあり、それを電話という音声媒体だけで伝えなければいけない。しかも、消費税10%というのが国税7.8%と地方税2.2%に分かれていることも説明しないといけないとなると、こりゃぁ面倒だ…。
職員さんは多分、似たような電話連絡をたくさんこなしてこられたと思います。その中には、「えーっと、どこの数字が間違ってますのん? 中間?え、何? いっぱりありすぎてわからへんのやけど!」とか、「7.8%って何? 消費税って10%じゃないの? どういうこと?」とか、話がぐちゃぐちゃになるやりとりもたくさんあったと思います。
無駄に話を長くして職員さんを困らせてはマズい。僕はそう思って、できるだけ問題が早く解決するよう、電話の会話中にいろんな策をめぐらせました。
まず、手元にあらかじめPDF化しておいた申告書の控えを用意。申告自体はe-Taxで行いましたが、e-Taxソフトを立ち上げて確認するのでは遅すぎる。何より、e-Taxソフトは画面が陳腐なので、数字を確認しにくい。こういうときのために、e-Taxをした人でもPDF化した紙の申告書を残しておくと、とても役に立ちます。
そして、電話口で「中間納付税額の項目のところが~」とかの項目名でのやりとりは不毛。聞き間違いも起こりやすそうなので、(10)とか(21)の項目番号でやりとりすることができますよと、こちらから牽制。
さらに僕は、敢えて「7.8%と2.2%ってやつですよね」と言いました。これは別に知識をひけらかしたわけではありません。僕がこのように専門的な知識と数字を出すことによって、職員さんがおそらくこれから長々と説明するつもりだったであろう国税と地方税の話を、まるごと省略してもらうように誘導しました。
僕は普段プログラマー、というか技術職をやっているので、こういう会話はよくあります。お互いの事前知識のレベルがわからない状態から会話をスタートしたとき、1から説明すると話が長くなりすぎる。逆に難解な専門用語を使い過ぎると話が通じないことがある。そこで、「私はこのレベルで話ができます」というメッセージを会話の中に織り込むわけです。それによって、自分も相手も、会話の負担が減るわけです。
それと同じ理由で、僕はかなり自信のある口調で「わかりました、すぐに修正して再度申告します」と言いました。これを言わなければ職員さんはおそらく、e-Taxのログイン方法やらe-Taxソフトの操作の仕方やらを説明するハメになってたと思います。
いやいやその必要はありませんでございますのよ。お手を煩わせるには及びませぬ。いつも国民の暮らしと税を見守ってくださって、本当にありがとうございまするぅ~
税務署の職員さんはいい人だ
我々国民から税金という金を徴収していく悪の組織、税務署。まぁそこまで毛嫌いはしてないにしても、税金を納めるというのは誰しも気分のいいものではありません。
ですが、税金という仕組みやその存在自体の良し悪しは、国や政治の問題。それに対して僕たち国民がどんな思想を持っていたとしても、税務署の職員さんには何の非もありません。
税務署の職員さんは、僕たちが正しく税金の申告と納付をできるように、親身にサポートしてくださいます。このようにわざわざ時間をとって、申告書の誤りも指摘してくださいます。そんな一人一人の職員さんには、ただただ感謝を。そして、職員さんを無駄に困らせることがないよう、配慮と思いやりを。
もし税金というものに不満があったとしても、職員さんに八つ当たりしてはいけません。税金への不満があれば、国や政治に対してモノを申す場で、言論や投票という形で、意見をしていくべきだと思います。
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