プログラマーは社内フリーランス

会社員なのにフリーランス? いきなり言葉が矛盾してますが、会社員としてプログラマーをやってる人は、上手く立ち回れば、会社員としてのメリットとフリーランス的なメリットを両方享受できる可能性があります。

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プログラミングは道具

プログラミングというのは、ソフトウェアを作るための道具です。作られたソフトウェアは価値となってお客様に提供され、ビジネスとなります。

その価値の大小によってお客様から支払われる代金は決定し、会社員としての給料にも影響してきます。

しかし会社員の場合は、大きな価値を提供したとしても、それに比例した多額の給料をもらえるわけではありません。自分の作ったものが1億円で売れたとしても、給料を1億円もらえるわけではなく、月給30万円くらいで特に昇給も無い、なんてことはザラにあります。

さてこのプログラミングという道具。上手く使いこなせば使いこなすほど、同じ価値を作り出すための時間が短縮されます。要するに業務改善というやつです。プログラマーの場合、初学者が作業すると1日かかる作業を、ベテランの場合は5分で終わらせることができたりします。効率が何十倍、何百倍にもなるわけですね。

そういう業務改善の圧倒的な効率は、何もプログラマーという職種に限ったことではありません。事務職なんかでも、ちょっとした工夫で無駄な作業を減らせることは多々あると思います。

優秀な人は疲れている

僕の場合、大手製造業などから仕事を依頼されてソフトウェアを作る立場なんですが、今までいろいろな大手製造業者側の発注担当者とお付き合いさせていただきました。その中の何人かの方はとても優秀な方でした。製造業者としての自分の責務を把握し、どのようなソフトウェアを発注すれば業務が改善できるかを認識し、その仕様を我々ソフトウェア業者に的確に伝える能力。彼らはソフトウェア専門職ではないにも関わらず、ソフトウェアに関する知見も広い。いわゆるデキる人です。

でも、そんな優秀な人に限って、いろんな部署から仕事を任され、おびただしい量の残業をしなければならない状態に陥って、とても疲れておられます。それなのに彼らはまだ若いので、いきなり給料が跳ね上がるということもありません。なんか見ててかわいそうになります。

時間の余ったプログラマー

プログラミングを道具として使いこなせば使いこなすほど、仕事が速くなります。そしてその分、時間は余ってきます。その余った時間を、さてどう使おうか。

仕事が速く終わったと素直に報告する

これが一番正しいやり方です。チミは仕事が速くて優秀だねぇ、ってことで社内評価も上がるでしょう。しかし、その先に待っているのは何でしょうか。

もし、評価が上がることで昇給や昇進が約束されているなら、素直に評価を上げておくのがいいでしょう。しかし、先ほどの例の「疲弊した優秀な人」になるような末路が待っているなら、素直に報告するのは悪手かもしれません。

最初のうちは普通に素直に報告するといいと思いますが、ある程度何年か勤続すると、社風というのがわかってくると思います。素直に報告するのが自分のためになるのかならないのか、それが見極められるようになってきたら、ちょっと一旦立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。

技術を社内で共有する

プログラミングを速く終わらせるために使った方法というのは、社内の他の人にも使ってもらえば、チーム全体の効率が上がります。自分1人だけの業務改善ではなく、チーム全体で業務改善するために技術を共有していくことが、会社員としてのあるべき姿です。

その一方で、プログラミングという技能の特性上、なかなか他人に伝えるのが難しかったりもします。また、ある程度の個人の能力が必要となるので、自分ができても他人にはできない、ということも多々あります。

そしてこれもまた、チームの業務改善に貢献したかといっても、果たしてどれだけ社内評価が上がるかに関しては、社風次第です。

さらなる技術を磨く

どうも自分の会社はプログラマーの技術向上に対する評価が低いなぁ、どれだけ頑張ってもゴルフばっかりやってる営業職のほうが給料多いしなぁ、と感じているそこのあなた。

もう、社内評価を上げることに関しては見切りをつけたほうがいいかもしれません。

余った時間でもっと勉強し、もっともっと時間を余らせてやりましょう。自分の技術向上のために時間を使いましょう。バレない程度に。

副業したり転職サイトを見たりする

もうこの会社ダメだと思ったら、余った時間で堂々と副業したり、転職サイトを見たりしてやれ。自分の価値が正しく評価されないのなら、こっちだって出る手段に出るよ?

寝る

仕事速く終わりましたんで、仮眠室行ってきますわ。ぐごーぐごー

セルフマネージメント

遠い昔に僕が働いていた会社の社長は言いました。

給料はもらうものじゃない。給料を取りに来い。

つまり、給料の額だけの仕事をしようとするのではなく、「これだけ仕事をしたから、これだけ給料をくれ」と自分から会社に対して請求するような気合で仕事をしろ、ということです。

会社員というのは商品やサービスを作ってお客様に売る仕事をしているわけですが、それと同時に、自分という人間を会社に売り込んでいるわけです。

自分で獲得した技術をどのような形で会社に買ってもらうか。昇給や昇進という形もあるし、会社には売らずに自分のため(さらなる技術向上・転職活動・睡眠時間)に使うという形もあります。それを自らセルフマネージメントして、会社に搾取されないようにしていきましょう。

これはいわば、社内での事業活動、社内フリーランスという状態です。会社でサラリーマンをやっているだけの毎日だとしても、決められた業務と決められた給料に従うだけでは勿体無いです。自分の価値を常に磨き、それを適切な形で会社に売ってやろうじゃないか。

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